


今回は、そんな疑問を解決する記事を書いてみました。
「読み聞かせは子どもの発達にいい影響を与える」というのはよく聞くのですが
じゃあ「何がいいの?どうやったら効果が得られるの?」という疑問が沸き、いろいろ調べてみました。
当記事を読むと読み聞かせの「効果」とその「効果」を最大限にひきだす方法を理解できるので、絵本の読み聞かせをするときのモチベーションが変わることでしょう。
ということで当記事の目次はこちら
- 読み聞かせで想像力・コミュニケーション力があがる
・棒読みで読み聞かせたとき
・感情を込めて抑揚のある読み聞かせをしたとき - 読み聞かせは親子に好影響の効果
・読み聞かせで母親のストレスが減る
・子どもの語彙力と聞く力が伸びる - 読み聞かせで語彙力が上がる
・読み聞かせ時のコツ
・読み聞かせは「共有型」を意識しよう - まとめ
読み聞かせで想像力・コミュニケーション力があがる
絵本を読み聞かせることで、子どもは絵本の内容と自分の経験を照らし合わせてみたり、イメージをふくらませることで豊かな想像力を育むとされています。
また、周囲の友達と読み聞かせの時間を共有した際には、感情や心を動かす体験をわかちあえるので共感力も磨くともいわれています。
具体的に、絵本スタイリストの 景山聖子さんが読み聞かせ方によって子どもに与える影響の違いを紹介されているので、そちらの内容を紹介します。
棒読みで読み聞かせたとき
若い保育士さんとご年配の女性に「あえて」絵本を棒読みで子どもに読み聞かせたところ、子どもたちにとある反応があったのです。それは、
目で得られる情報が優先になって、そこから物語を自分の頭でイメージするようになった
絵本の絵自体のかわいらしさやなどに興味をもった
のです。
淡々と読むことによって絵本の絵から情報を集め、そして自分なりに解釈してイメージをふくらませていったことがわかります。
つまり、想像力を上げることに貢献しているのです。

感情を込めて抑揚のある読み聞かせをしたとき
こちらも同様に若い保育士さんとご年配の女性に絵本を読んでもらいます。ただ、今回の場合はそれぞれの女性に感情を込めて読み聞かせをしてもらうような条件です。
そうすると、棒読みの読み聞かせとは違う反応が子どもたちにあったのです。それは、
読み手の読み聞かせ方によって子どもの反応がちがう
→読み手の感情の込め方(想い)の違いが子どもに伝わってリアクションがそれぞれ変わった
でした。これは絵本の読み聞かせを通じて子どもが読み手の思いを感じとったことがわかります。
つまり、子どもの感受性が豊かになることに貢献してるといえます。
絵本スタイリストの 景山聖子さん はこの読み聞かせ方の違いについてこう述べています。
感情を込めるのも、棒読みも、それぞれ異なるメリットのある読み聞かせ方だといえます。両方とも実践することで、同じ絵本でも2倍の力を、子どもに与えることができるでしょう。
子どもの「感受性」と「想像力」。絵本の読み聞かせ方を変えるだけで、その両方が同時に育つ?

読み聞かせは親子に好影響の効果
「子育てを楽にしたければスマホよりも本を」
「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠 ~東洋経済ONLINE~
と主張したのは 東北大学加齢医学研究所 の川島隆太教授。

約40組の幼児とその家族を対象に読み聞かせ調査を行った。8週間にわたる読み聞かせ活動をはじめる前と後では、親と子にどのような変化が起こったのか。
「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠 ~東洋経済ONLINE~
読み聞かせで母親のストレスが減る
その調査によると、子どもの行動(イヤイヤ期などの思いとおりにならないもの)に対する母親のストレスが減るという結果が出ています。
ストレスが減った理由としてあげられるていたのが
・子どもの機嫌がよくなった
・「子どもの気が散りやすい/多動」が改善された
・「刺激に敏感/ものに慣れにくい」が改善された
さらに読み聞かせの時間と母親のストレス増減の関係を調べたところ
読み聞かせ時間が長いと母親のストレスが低くなることが証明された
のです。

子どもの語彙力と聞く力が伸びる
さらに、その調査によれば子ども側の「語彙力があがる」「聞く力が伸びる」という結果も明らかにしています。まずは「聞く力が伸びる」 ということについてご紹介。

「聞く力」を科学的に計測するために、私たちは「トークン・テスト」と呼ばれる課題を用いました。幼児は目の前に置かれたいくつかの小さなブロック(トークン)を、検査者の指示に従って動かすのですが、最初は短く簡単な指示から、次第にどんどん長く複雑になっていきます。
「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠 ~東洋経済ONLINE~
結果は読み聞かせ後のほうが点数があがり、複雑な指示にも答えられるようになっていったようです。
つまり読み聞かせすをすることで語彙力だけでなく、聞く力も鍛えられていたということがわかりました。
読み聞かせで語彙力があがる
さきほど話題にでた「語彙力があがる」という読み聞かせによる効果。
こちらについて踏み込んでご紹介します。
まず、絵本を読み聞かせることで「話すリズムやトーン」「新しい言葉」「表現」を経験。
そして、今度はそれを使える体験をすることで言葉遊びを楽しめるようになり、言葉が豊かになっていくとされています。

読み聞かせ時のコツ
読み聞かせの効果を発揮させるためにはコツがあります。
それは、絵本はただ冊数をこなせばよいだけではなく「どのように読み聞かせるか」という読み手の姿勢が大切なのです。


読み聞かせは「共有型」を意識しよう
発達心理学・認知心理学を専攻しているお茶の水女子大学名誉教授の内田伸子教授がこのように主張しています。
共有型 群の子どもは母親との 絵 本 場 面 に自分なりの 意味を見出し 、そこでより多くの 語彙 を学ぶ こ ともできる と同 時 に、絵本の世界につ い て 自分な りに解釈 した り、考えたりすることができると考えられ る。
幼児期の 絵本の 読み 聞 か せ に母 親の 養育態度が 与 える影響 : 「共 有型 」 と 「強制型 」 の 横断 的比 較

共有型とは「子どもを中心として子どもの体験を一緒に楽もう」とする子どもへの接し方です。

「共有型」を意識するポイントとして以下のようにまとめました。
・子どもに合わせて柔軟で温かいことばやうなずき、視線を与える
→子どもを絵本に引き込むような環境をつくりだす
・子どもが自由に絵本の内容を考え、子ども自身が答えを見つけられるように促す
参考文献:幼児期の 絵本の 読み 聞 か せ に母 親の 養育態度が 与 える影響 : 「共 有型 」 と 「強制型 」 の 横断 的比 較


さらに「共有型」の母親のもとで育てられることで、子どもの「主体性」や
「あらゆる活動に前向きに取り組む姿勢」と関係しているのではないかと言われています。


まとめ
読み聞かせが与える効果についてのまとめはこちらになります。
- 読み聞かせ方によって想像力・コミュニケーション力の効果に違いがでる
- 読み聞かせは親子ともにいい影響がある
- 「共有型」の接し方を意識して読み聞かせをすることが大切
(要は親子ともども絵本を楽しみましょう)